ライフサイクルアセスメント

炭素繊維は環境に優しい材料です。

炭素繊維は、石油を精製して得たアクリロニトリルを紡糸、焼成して製造します。この際1000℃以上の高温で焼成しますので、炭素繊維1トンを製造する際に20トンのCO2を排出します。

炭素繊維は比強度・比弾性率に優れ、今後大きな成長が期待されます。

炭素繊維利用は地球温暖化対策に大きく寄与しています。

この炭素繊維の環境への影響を、LCA(ライフサイクルアセスメント)という手法により、原料採掘から炭素繊維製品の使用、廃棄までを含めたライフサイクルで評価しました。その結果、自動車でCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を車体構造重量の17%に使用した場合は5トン/台、航空機でCFRPを機体構造重量の50%に使用した場合、27,000トン/機のCO2削減効果が、 10年間ライフサイクルで得られます(炭素繊維協会モデルから引用)。

また、自動車にCFRPを17%使用して車体構造を30%軽量化した場合は炭素繊維1トン当たり50トン、航空機でCFRPを50%適応して機体構造を20%軽量化した場合は1,400トンのCO2削減効果が10年間のライフサイクルで得られます。